主題は繰り返される。
何度も塗り直される地。
遠目では混沌でも、近づけば全ての色が必要なことに気付く。
既知の隣に、際限なく広がる無知。
知れば知るほど、謙虚にならざるを得ない。
「なりたい」には「なれない」。
別人の何者かになるのではなく、内に新たな自己を見出すことでしか前に進めない。
ページを捲る。
積読は増える一方。
言葉が凄い速さで頭を透過していく。
明日には、数時間後には、ほとんど洗い流されるだろう。
それでもなお残る、こびりついたご飯粒のような残渣が欲しいから、ページを捲る。