突然ですが、このブログを読んでいる皆さんはこの一年で何匹のクワガタを見たでしょうか。
今までの人生で、クワガタを見すぎて気持ち悪くなったことがあるでしょうか。
今日の私は、なりました。
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今週末、当初はヒメオオクワガタ採集へ行く予定だったが悪天候により中止に。
代わりにわが家で3ヶ月ぶりの「離島会」を開催したので、備忘録としてここに書き残すこととする。
※「離島会」=むしけんのクワガタ屋が集まって直近の採集品を見せ合う会。不定期開催。
今回は関東在住のむしけんの先輩2人が今夏の採集品を持ってきてくれた。
注目はなんといってもノコギリクワガタだ。夏の大型クワガタの花形であり、日本のノコギリはエリアや島によって大アゴの形や体型が異なるので面白い。
この瞬間、わが家には「現在採集可能なノコギリクワガタの亜種が全て揃っている」という超贅沢な状況が生まれていた。しかも選りすぐりの個体ばかり。ちょっと神回すぎる。
私が今夏採集したのは屋久島のヤクシマノコギリ、口永良部島のクチノエラブノコギリ、新島のミヤケノコギリ。
特に口永良部の大型個体は、他の2人は持っていないので自慢しがいがある。
国内のノコギリクワガタは大きく2グループに分けられる。
本土、伊豆諸島、大隈諸島などに分布する「本土ノコギリ系」、そして鹿児島〜沖縄にかけて分布する「リュウキュウノコギリ系」である。
みんなが持ってきた標本を全て合わせると、標本箱十数箱でも収まりきらない膨大な量になっていた。
こうして一覧すると、亜種ごとの違いがよく分かる。
上の写真は左から順に伊豆大島、新島、口永良部島、屋久島、壱岐のノコギリクワガタである。
凄く雑に言うと、伊豆大島はがっしりしていて、新島はずんぐりしていて、口永良部は大アゴのカーブが緩くて、屋久島はカーブが強くて、壱岐は大アゴが長い。
見た目の違い、採ったときの状況、そして遠征のこぼれ話などを、各々の採集品を見比べながらやいのやいの騒いでいた。時間があっという間に溶ける...
とりあえず今回分かったのは、人は何時間もクワガタをずっと眺めていると「クワガタを見過ぎて疲れる」という稀有な状況に陥るということである。
でかいクワガタが沢山いる空間はあまりにも刺激的で、情報量が多すぎる。それは「クワガタの暴力」というほかない。
家でクワガタをただ見ていただけなのに、くたびれきっている。今もこの文章をベッドで横たわりながらどうにか書いているところだ。
少しばかりクワガタ成分を過剰摂取してしまったようだ。
昼間から眺めていたはずなのに、気づいたら外は真っ暗になっているではないか。
クワガタを見過ぎて食欲が全くなかった(?)ので、軽く夕食を食べてお開きとなった。
次に集まるのは秋のマルバネクワガタ採集が終わった後だろうか。今度はみんなでジンギスカン食べたい...
まだ標本にしていない採集品も沢山あるので、早く作って箱に収めないといけない。
疲れたが、虫モチベが高まったとても良い一日であった。
さっそく標本製作に取り掛かろうと思う。